グレープフルーツに含まれるフラボノイドであるナリンゲニン(naringenin)にC型肝炎ウイルス(HCV)の感染細胞内での分泌を抑制する働きがあることが米ハーバード大学(ボストン)医学部の研究によって示され、医学誌「Hepatology」5月号に掲載された。
世界人口の約3%がHCVに感染しているとされるが、現在の標準的な治療薬であるインターフェロンとリバビリンが効果を示すケースは約50%にとどまり、重大な副作用の可能性もあるという。最近の研究からは、HCVがリポ蛋白(たんぱく)のライフサイクルに関連しており、リポ蛋白の代謝に影響を及ぼす化合物や栄養補助食品がHCVにも作用する可能性が示されていた。
今回の研究では、感染細胞が超低比重リポ蛋白(VLDL)に結合しながらHCVを活発に分泌することが示された。研究グループによると、感染細胞のアポリポ蛋白B(アポB)のmRNAをサイレンシング(過剰な遺伝子の発現をゲノムが自ら抑制する機能)すると、アポB-100およびHCVの分泌がともに70%減少するという。
研究グループはさらに、グレープフルーツに含まれるナリンゲニンについて試験した。過去の研究で、ナリンゲリンがVLDLの分泌を阻害することが示されている。その結果、ナリンゲニンが感染細胞のHCV分泌を80%減少させることを突き止めた。しかし、腸壁でのナリンゲニンの吸収率は低いため、治療量の投与には注射を用いるか、腸の吸収率を高める物質と併用する必要があるという。
研究グループはこのほか、ナリンゲニンをはじめグレープフルーツに含まれるいくつかの成分が顕著な薬物相互作用を示すことも指摘している。今後の研究では、動物モデルおよびヒト肝細胞の長期培養株を用いて、ナリンゲニンやほかの柑橘(かんきつ)類のフラボノイドがウイルス量を減らす長期的な効果について検討する予定だという。
原文
[2008年5月6日/HealthDay News]
世界人口の約3%がHCVに感染しているとされるが、現在の標準的な治療薬であるインターフェロンとリバビリンが効果を示すケースは約50%にとどまり、重大な副作用の可能性もあるという。最近の研究からは、HCVがリポ蛋白(たんぱく)のライフサイクルに関連しており、リポ蛋白の代謝に影響を及ぼす化合物や栄養補助食品がHCVにも作用する可能性が示されていた。
今回の研究では、感染細胞が超低比重リポ蛋白(VLDL)に結合しながらHCVを活発に分泌することが示された。研究グループによると、感染細胞のアポリポ蛋白B(アポB)のmRNAをサイレンシング(過剰な遺伝子の発現をゲノムが自ら抑制する機能)すると、アポB-100およびHCVの分泌がともに70%減少するという。
研究グループはさらに、グレープフルーツに含まれるナリンゲニンについて試験した。過去の研究で、ナリンゲリンがVLDLの分泌を阻害することが示されている。その結果、ナリンゲニンが感染細胞のHCV分泌を80%減少させることを突き止めた。しかし、腸壁でのナリンゲニンの吸収率は低いため、治療量の投与には注射を用いるか、腸の吸収率を高める物質と併用する必要があるという。
研究グループはこのほか、ナリンゲニンをはじめグレープフルーツに含まれるいくつかの成分が顕著な薬物相互作用を示すことも指摘している。今後の研究では、動物モデルおよびヒト肝細胞の長期培養株を用いて、ナリンゲニンやほかの柑橘(かんきつ)類のフラボノイドがウイルス量を減らす長期的な効果について検討する予定だという。
原文
[2008年5月6日/HealthDay News]
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